TOKYO PHOTO の会場で出会っていちばん支えられたのは、中村ハルコさんの
「海からの贈り物」だった(小山登美夫ギャラリー)。
印刷物ではすでに知っていた写真だったが、見ていたわけではなかったのか、
プリントを見て深く感動した。
人の途切れないブースにいて、少し疲れを覚えると、その写真の前に立った。
5万枚の写真が遺されているという。
いつか私に、それを見ることは叶わないだろうか。
娘を生んで、私は私の死を引き寄せた。
だからこそ、見たい写真があるのだと思う。