来年

忘年会の夕、少し早く来た浅田政志と話していて、なんだか来年がせり上がって来た。

1、夏に東北スライドショーツアーをやろう。

2、パリフォトに出展しよう。来年は出版社として。あわせてパリでスライドショーをしよう。

3、AKAAKAでのイベントを実況中継しよう。

4、ツィッターをやろう。


3と4は、思えばやれることだし、遅すぎるぐらいのこと。
1と2が肝心かもしれない。
2008年に北海道とソウルで行ったスライドショーは、私たち自身に多くのものをもたらした。現地で本が売れるどうかとかいうことではなく、写真を見せること、伝えようとすること、写真そのもの、そして行為について、思いがけないほどのものを残していった。行動をともにするなかでの、私たちの間のちょっとした摩擦も印象深い。
またやろうと思う。そうしたことが赤々舎の原点だし、おそらくデスクの前にいることは私でなくてもいい。学校でも書店でも公民館でも居酒屋でも、求めてくれる場所で写真を共に見て考えたい。


オランダでは、レンブラントとゴッホに圧倒された。
ゴッホは、思いを巡らすものではなく、生を迫られるものだった。

国立美術館の展示を出たところに、収蔵品の写真作品を置く小さな部屋があった。絵画に打たれたまま、それらを見たとき、ただ1点、ロバート・フランクのがどうしようもなく美しかった。