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展示中の藤岡亜弥写真展「Life Studies」の最終日、トークショーを開催致します。
こちらは、赤々舎が清澄白河で開く最後のイベントともなります。

藤岡亜弥はスライドショー「さよならを教えて 番外編」も上映致します。

ぜひ清澄白河にお越しください。


トークショー

藤岡亜弥×黒田光一×姫野希美(赤々舎)

日時

8月20日(土) 19:30〜

会場

AKAAKA

ご予約不要・入場無料

フジテレビの「NONFIX」という番組に、小社から写真集を出したことのある浅田政志、澁谷征司、岡田敦、
そして今秋に写真集「感動」を出す予定の齋藤陽道が出演します。

内容は下記のものになります。

いまのニッポンを、撮ってください。」
番組の呼びかけに応えてくれたのが、5人の若き写真家たち。

"写真界の芥川賞"といわれる『木村伊兵衛写真賞』を受賞した
写真家の岡田敦(2007年度)、浅田政志(2008年度)、下薗詠子(2010年度)の3 人。
さらに、昨年『写真新世紀優秀賞』を受賞したろう者の写真家・齋藤陽道と
音楽雑誌や広告などで活躍する写真家・澁谷征司。

東日本大震災が発生し、時代の転換期を迎えたといわれる日本。
彼らの感性は、どんな"いまのニッポン"を切り取るのだろうか...?

気鋭の写真家5人、それぞれの視点を掘り下げ、「決定的瞬間」に至るまでを密着。
いま私たちが生きる時代を感じるオムニバス・ドキュメンタリーである。


フジテレビ「NONFIX」
いまのニッポンを、撮ってください。
【放送日】2011年8月10日(水)深夜 ( 26時10分〜27時10分 ※関東ローカル放送)
http://www.fujitv.co.jp/nonfix/library/2011/610.html


急な告知と鳴って申し訳ないのですが、ぜひご覧ください。


炎暑の福島から、最終日7日(日)、AKAAKAでのスライドショーのプログラムをお送り致します。
参加作家は16名。3部構成で進行致します。
長時間のイベントになります。どうぞ出たり入ったりご自由に、飲み物を傍らに、楽しんでいただけたらと思います。
皆さまをお迎えする準備のため、お手数ですがご予約いただければ幸いです。(yoyaku@akaaka.com)

東北を7日間かけて南下してきたスライドショーツアーの集大成、どんな写真に出会えるでしょうか。
ご来場を心よりお待ち申し上げております。



スライドショーツアー ON THE MOVEー写真の種をまくー   最終日8月7日 於AKAAKA

開場 14:00 open

*現在多数の方からご予約を頂戴しております。
 混雑が予想されますので、ご来場はお早めにお願いいたします。


第一部 14:30 start
    
鷲尾和彦 「Seas」
  
ERIC 「LOOK AT THIS PEOPLE」

鈴木心

大畑祐子 「Swimming in time」

佐伯慎亮 「コノキシ」「お仏壇」


第二部 16:25 start

齋藤陽道 「絶感」

元田敬三   「SUNDAY 原宿」

頭山ゆう紀

百々新 「Caspian Landーひとつの海を囲む土地ー」

山内悠 「雲の上に住む人」


第三部 18:20 start

高橋宗正 「アップル」
   
浅田政志 「浅田家スライドショー」

藤岡亜弥 「さよならを教えて」
 
黒田光一 「峠」

岡田敦 「HEAVEN」

澁谷征司 「FLOWER」

    
(20:20 終了予定)



    
sankei_washio.jpg

学び直そうとする潮目

海の日に、金華山へ向かった。牡鹿半島最南端沖に浮かぶ周囲26キロメートルの島である金華山は、島全体が黄金山神社の御神域であり、三陸の漁師にとって海上での安全と大漁をもたらしてくれる「ヤマ」として長く崇(あが)められてきた。 


鮎川港からモーターボートで渡ることができたものの、事前に「上陸は2時間以内、朝9時から11時の間」と指定された。桟橋が震災の影響で地盤沈下していて、干潮時のわずかな時間にしか船を着けることができないためだ。


海鳥たちの群れに埋め尽くされた船着き場。黄金山神社の境内では、崩れ落ちた常夜燈の脇を親子の鹿がゆっくりと歩いていく。夏の眩(まぶ)しい陽の下、人の営みと自然との境界線が曖昧のままさらしだされていた。


 「ヤマをたてる(あてる)」という言葉がある。それは沖に出た漁師が目印となるヤマを見ることで、海上の船の位置を知り、航路を見定め、漁場を探し当てることを指す。


大海原で小さな船や人はたえず波に揺さぶられ続ける。揺られながらも視界の中に不動の一点としてのヤマを見続けることで、いのちを守り、糧を得、故郷にた どり着くことができた。見つめ続けると、ヤマも見返した。それはヤマの向こうに暮らす幼子や嫁が海のかなたを見守るまなざしでもあった。見ること、見返さ れること。そのつながりが繰り返されることで、ヤマは「聖地」になった。


漁師たちはヤマの頂が見える領域を出て漁をすることはなかったという。見る=見返される関係が維持される領域だけが、ヤマの御加護が及ぶ範囲なのだ。


それが知恵であり、技術であり、生き方だった。今、僕たちは技術や知恵を学び直そうとする潮目にいる。揺さぶられながら、それでも故郷へとたどり着くために。


鷲尾和彦

初日、八戸会場。約60名のお客さま。
スライドショーの詳細ページに、旗手浩が日誌をアップしています。
緊張感。機材をまだ使いこなせない。色が転ぶ。荒削り。
ただ、いま、これを撮っているのか、どこに向かうのか、その混沌とした渦の力を強く感じた。
すでにこのスライドショーも、明日から毎日変化する。東京、AKAAKAでの最終形は見えない。


八戸では、さまざまな世代の方が来てくださり、それがとても嬉しかった。
最後の感想の手を挙げてくださったお母さんの言葉に、みな息を呑んだ。


「今までは、どちらかというと、言葉による表現と向き合ってきたし、そういう社会だったんですけれども、、、今日のように写真から受けるものはそれぞれ違う。たしかに、表面と、表面ではない隠れたものを受けとり、自分で考えなくてはいけない写真の奥深さというものが感じられたのです」
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