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2010年11月28日付 朝日新聞読書面「視線」に
「ルワンダ ジェノサイドから生まれて」を取り上げていただきました。


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前作『SMOKE LINE』で、風景写真の新たな可能性を拓いた津田直。
待望の新作写真集『Storm Last Night』の刊行に当たり、トークショーを開催致します。
皆さまの明日のご来場を、心よりお待ち申し上げます。


写真集『Storm Last Night』刊行記念
津田直×飯沢耕太郎 トークショー

日 時

2010年11月28日(日) 17時start

会 場

AKAAKA (赤々舎)

入場料無料、ご予約不要



昨晩開かれた「ルワンダ ジェノサイドから生まれて」アーティスト・トーク。
作家、ジョナサン・トーゴヴニクさんの貴重なレクチャーに、たくさんの方々が集まってくださいました。

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時に耳を塞ぎたくなるような残酷な事実も、誠実に伝えようとするジョナサン。
会場全体が感化され、熱くなって行くのを感じました。
ジョナサンの言葉、ひとつひとつを零すことなく丁寧に訳す竹内さん。
お二人の、伝えたいという想いの深さを知ります。


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会場に入り切れず、外から耳を傾ける方も。

「ショックを与えたいのでは無い。知って欲しい。
そして性的暴行はルワンダだけの、アフリカだけの問題では無く
今も、東京でも起こっているということに目を向けて欲しい。」

わたしたちは、この世の中は平和であって当然だと思っている。
隣人が何をする人かすら知らない。小さな不満や不安に憤り、人を傷つける。

たった一枚の写真が、一冊の本が、そんな無知で弱い我々を突き動かした。
レクチャー終了後の白熱した質疑応答に、その力の流れを肌で感じ取り
きっとまたこの場にも、発信、してくれる人がいるに違いないと、希望を得ました。

ジョナサン・トーゴヴニクさん
竹内万里子さん
この本を、必要、だと感じてくださる全ての方々に感謝します。

(やまだ)


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来週は、「ルワンダ ジェノサイドから生まれて」の制作に深く関わる三名が語ります。
是非...!

 トーク「『ルワンダ ジェノサイドから生まれて』をめぐって」

日 時

12月5日(日)15:00-17:00

出席者

町口景(グラフィック・デザイナー)、竹内万里子(批評家、京都造形芸術大学准教授)
姫野希美(赤々舎代表)

会 場

スペースAKAAKA(赤々舎)

入場無料、事前予約不要


いよいよ明日(今日?)、26日の19時から赤々舎にてアーティスト・トークが開かれます。私自身、ジョナサン・トーゴヴニクにお会いするのは初めてで、どんな言葉を話されるのか、自分は何を聞きたいのか、、なんだか収集がつかなくなっています。そんな混沌も含めて、心からお待ちしたいです。
ご予約不要、入場無料です。今回の本の企画・翻訳者である竹内万里子さんが通訳をされます。どうぞ、ぜひともお越しください。

現在、京都造形芸術大学で開催中の展示のこと。こちらのブログでも息づく空気を感じとれます。http://jidainoseishin.wordpress.com/


土曜日に京都精華大学デザインコミュニケーション学科の非常勤の授業に初めて行った。デザインコミュニケーションが何たるか、なぜ呼ばれたのか、あまりよくわからないのだが、豊永さんが呼んでくれたからには、ありのままがんばろうと思い、佐伯慎亮を引き入れた。いつも通り、ああやこうやいい合える写真家がいるほうが、「写真をプロデュースしてみよう」という課題が肌身につくのではあるまいか。プロデュースというと聞こえはいいけれど、あなたはこの写真をどうしますか? ということだと思う。

全5回。その1回目で、徹夜で膨大な数の画像を準備してきた佐伯くんが浴びるように写真を見せた。思えば、こういう量を私や佐伯くんは慣れているけれど、学生はそうではない。少し慮ってみたけれど、豊永先生は「これが大事やから」というので最後まで見せた。
学生の感想に興奮したし面白かった。「生々しくて気持ちがわるくなった。男性の写真だからでしょうか?」「佐伯くんと姫野さんが、好き嫌いをはっきり言い合うのがおもしろかった。写真を囲んでこんなふうに話せたらいいのに」とか。

そうなのだ。私が最も大切に思うのは、あなたがどう思ったか、何が好き、何がきらいと、一人称で話してほしいということなのだ。どんなにささやかなことと本人が思ったとしても、「わたしは、、、」と語り出される言葉を私はかけがえのないものに思う。

授業のあとである学生が豊永先生に、「この授業はfeelなんですね。ロジックではなく」と話したという。feel、という種からそれぞれのロジックに至れたら、、、ロジックは与えられるものではないだろうから。

この機会は私にも佐伯くんにもありがたいものだ。
そしてあらためて思うのは、「挨拶」はいい写真集だなということ。
あんな数枚の写真をめぐって、入れるの入れないの、3年ほどやりあうなんてどっちも気の長い話であるが、いまだにやっぱりどうのこうの言いたくなるのであり、わからなさが続いている。

まっさらな新作だってある。それを初めてみる人が私だけでなく、この学生たちでもあるということがとても嬉しい気がする。

くどいようだけれど、「わたしは、、、」で語り出される言葉が私は好きなのだ。この一枚が好きだ、ということにも、そのひとの全体重はかけられていて、それはつくったひとにも、まだ見ぬひとにも必ず届けられる。
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