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8月21日より、山内悠写真展「夜明け」が弊社ギャラリーにてスタートしました。

12時から20時までオープン(※月曜日休館)しておりますので、
ギャラリー巡りの際や、お仕事帰り等に、ぜひお立ち寄りください。
外はまだまだ残暑が厳しいですが、作品から大自然の澄んだ空気を感じていただけると思います。

9月4日にリリースとなる写真集のご予約も承っております。

入口のショップスペースでは、『126 POLAROID』『まねぶ美術史』等、弊社新刊も取り揃えてございます。
表紙のカラーバリエーションが豊富な長島有里枝『SWISS』もご用意しておりますので、ぜひお手に取ってご覧くださいませ。


古賀
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まず、その子供たちの美しい容姿に心を奪われた。

彼らは、この世に生まれ出る子供全てがそうであるように
ただただ無垢なまま、憎しみ合うことも、愛し合うことさえも知らない。


13、14の処女の自分が、彼女たちと同じ目に遭うのだとしたら...
そのようなことを想像しようとしても何も浮かばないどころか
自分自身がそれを想像することを拒んでいるように思える。

彼女たちの経験と想いの全てを共有することは到底出来ないし
共有しようと試みることすら浅はかでおこがましく感じる。


憎しみの中に孕み、殺したいと願い待った命が目の前に現れた時に、想いとは裏腹に愛してしまった。
自分や、失った家族の片鱗をそこに認め、その子供のために生きて行こうと前を向く。
女とは、さも美しく強いものなのだ。

母たちは子供たちの幸せを願い、世界が平和であるように願っている。
自分たちを恐怖のどん底へ突き落としたこの世界を
憎しむことから離れ愛へと変えた彼女たちの声をわたしは聞いた。
あなたにも伝わって欲しいと思う。


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先日、訳者であり、この本の制作に関わる竹内万里子さんにお会いした。
強く、体温さえ感じるこの本を世に出そうと決意された竹内さんのご意思は、真っ直ぐに清い。
頂戴したメッセージを引用させていただく。

この本は、きっと、暗闇にしっかり差し出せば、きちんと誰かのもとに届く力をもっ
ていると思います。だから、もしかしたら、私たちがやるべきことは、じつは少ない
のかもしれない。でも、この本をしっかり差し出すということが一体どういうことな
のかを、考え探ることが大事だと思うんです。そうすることが、私たちの、大袈裟に
言えば、最低限の責任にあたるのではないかと思っています。


竹内万里子さんのブログ Rwanda Project
 http://rwandaproject.wordpress.com/

やまだ


シンガポールの印刷所で、畑智章写真集「The Night Is Still Young」の印刷が始まりました。畑さん自らロサンゼルスからシンガポールに飛んで、印刷立会をしています。普段からシンガポールに行くことの多い畑さんにとって、かって知ったる土地とはいえ、初めての写真集、初めての立会。
でもそんないささかの不安を吹き飛ばすような、「夜」の深さが刷り上がって、確実な手応えが伝わってきます。
この印刷所は美術書を専門とするところらしく、職人さんの肩のあたりもいい感じ。


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「126 POLAROID」の色校正を多摩美で終えてから、赤々に戻る。
なぜ本はいつも待ってくれないのか?
生まれようとするものにはかなわない、いつも。

山内悠の「夜明け」もそこにある。
この写真集が、ご来光のカレンダーとどう違うのか、どう違わないのかをいつも思う。
8月21日~、AKAAKAで写真展を開く。

情熱的なひとのように言われると、情熱にわるいと切に思う。
あきらめはわるいかもしれないが、意思も情熱もまだ遠いもの。

藤岡亜弥さんからの思いがけない贈り物と、アルルからの葉書がとても嬉しかった。
わからないことこそ、共にしたいと思うのだ。
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