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ご好評をいただいております大橋仁写真集『そこにすわろうとおもう』につきまして、
本年2月27日以降、ご注文が大変込み合った状態になっております。

本書は出荷に際して手作業による繊細な包装を要しますので、
通常でも1週間程度のお時間をいただく場合がある旨ご了承いただいておりますが、
現在の状況ですとそれ以上のお時間をいただいてしまう可能性がございます。

大変申し訳ございませんが、順次出荷してまいりますので
何卒ご了承いただけますようお願いいたします。


(担当:柏崎)
現在発売中の日本カメラ3月号、今月のPHOTO&PEOPLEのコーナーで、2ページにわたり『やっぱ月帰るわ、私。』インベカヲリ★さんの記事を掲載して頂いております。

ぜひお手にとりご一読頂ければとおもいます。


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(左上の写真は「この人間どもが! 2009年」といって、タイトルも存在感が凄いです)



ぜひ日本カメラさんの記事をご覧になって、こちらの展示にもお越し頂ければ幸いです。


現在発売中のアサヒカメラ3月号<2014年2月20日>の表紙と、中程のグラビア6ページにわたって、浅田政志さんの『卒業写真の宿題』が掲載されております。

現役の高校生へ「卒業アルバムに載らない写真を一緒に作りませんか?」と呼びかけ、洋服を作るデザイナーの神田恵介さんと作り上げた共同作品です。(このシリーズは、2014/2/22~5/18 水戸芸術館「拡張するファッション」展にも出展されています。)
ぜひお手にとりご一読くださいませ。


asahi01.jpgのサムネール画像


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写真展「one」が開催中だった小林透さんと、小社代表 姫野希美のトークイベントが、先月2月1日(土)に水戸のキワマリ荘にて催されました。
(不定期シリーズ「よんでみる」その6 /モデレーター・本展企画 松本美枝子さん(写真家))


家族であり、小さい頃からかわいく一緒にいた弟と、ある日帰宅すると躁状態にあり、裸でぴょんぴょん跳びはねながらそれまでに見たことのない様相を見せていた弟。   

目の前のことからズレるという力にはじまる小林透さんの写真とお話は、それが社会に差し出されたときに、「同意のとれていない自閉症の被写体」という線引きを受けること、また弱者という形になぞられ、写真倫理を問われることなどに繰り返し行き当ってきたことを今一度たどりながら、しかし人々があらたに息をするキワマリ荘の会場へと展開していきました。



弟は家族といるよりも施設で暮らして社会に受け入れられていく方が幸せー

施設の方からそうはっきり言われたとも語る一方で、
小林透さん自身にはこれまでの撮影行為や関係性の積み重ねで得てきた「撮ることでは、弟は僕から離れていかない」という確信があるなど、その写真とお話は、弟という存在の圧倒的な立ち上がりをともないながら、いくつものズレの間を繰り返し往復し、論破ではなく、可能性を駆け巡る運動体のように、会場に大きな問いの器を拡げました。 



トーク後の質疑応答では  「否定的で悲しい気持ちになった。でも信頼関係があるのもわかった。なぜ最初に撮ったのですか」という最初のズレに立ち返ろうとする投げかけをくださる方や、 弟さんのわからない思いを推測しながら音声意志伝達装置(トーキングエイド)でご質問ご感想をくださった方もいらっしゃいました。


いつまで撮り続けるんですかと聞いたとき「死ぬまで撮り続ける」と作家が言った、その一冊目を作るための、問いや矛盾や覚悟。赤々舎にとってもそれらを往復する最初の場になったようにおもいます。



写真を撮ること自体が搾取でもあるなら、それを負って何を渡すのか。


写真の問いにひっぱられ、作家だけではなく、いらしてくださったお客さんまでも、わからなさに突き進んで身をもって考えた2時間であり、そうした痕跡に対する問いや、往復に、私達の場所がそのままあるなら、本が開かれる場所とはそういうところでもあるのかもしれません。


「そうじゃない」ということを見せながら、向ってくる人がいるというのを拡がりの可能性として、小林徹さんの写真がまた次に差し出される場所を、息をのんで(ーそして息をはく、その間の往復のひとつの続きに)どうぞお待ちください。

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(椿)
2月28日から3月16日まで東京・池袋の東京芸術劇場にて開催される横断的舞台芸術プログラム
「Moving Distance:2579枚の写真と11通の手紙 」 にて、
宮城県山元町から津波で流された写真約2,000枚を使ったインスタレーション作品「記憶の壁」や
LOST&FOUNDプロジェクト主宰で『津波、写真、それから』を刊行した
高橋宗正さんのトークセッションなどが開催されます。

「記憶の壁」の展示と高橋宗正さんのトークセッションは入場無料ですので
皆さまぜひ足をお運びください。

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私たちは自分の存在をどうやって伝えて行くのか?

「Moving Distance:2579枚の写真と11通の手紙 」では、〈写真〉と〈手紙〉というふたつのアイテムを題材に、音楽・映像・食・デザイン・建築・詩・写真・パフォーマンス・演劇などさまざまな分野で活動 するアーティストやクリエイターが作品を発表します。このプログラムで展示される写真は、東日本大震災発生時、宮城県山元町で津波に流され、その後瓦礫の 中から回収、洗浄をされたものです。多くはその原形を留めてはいませんが、その写真の向こう側には、計り知れないほどの「記憶」や「物語」が存在していま す。本来、私たちは自分という物語を、生きているはず。

ここで発表される、約2,000枚の写真を使用したインスタレーション「記憶の壁」、高橋栄樹、橋本和昌、クロダミサトの最新作をはじめとする展示作品、 音楽や朗読等のパフォーミング・アーツのプログラムは、自分たちの「存在」や「記憶」について考えるきっかけを提供してくれるでしょう。


イベント詳細のチラシ(クリックすると大きな画像で表示されます)
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展示

記憶の壁

東日本大震災発生時、宮城県山元町で津波に流され、その後瓦礫の中から回収、洗浄された
約2,000枚の写真を使用したインスタレーション作品。

部分写真
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展示什器設計:みかんぐみ
会場:アトリエイースト

会場には『津波、写真、それから』のサンプル本も置いていただいておりますので、
被災した写真の実物と本を両方ご覧いただけます。
『津波、写真、それから』は1Fのショップ「シアターアートショップ」にて販売中です。

トークセッション

写真の「現在」

日時:2014年3月8日(土) 14:30〜
出演:高橋宗正(写真家、Lost&Found Project主宰)

被災地でのボランティア活動からLost&Found Projectを立ち上げた写真家が被災地でなにを見、プロジェクトを立ち上げたのか?写真家が捉えた東日本大震災とは?

ゲストをお迎えしてのトークとなります。
予約不要・入場無料。



Moving Distance:2579枚の写真と11通の手紙

上記以外にも展示やライブパフォーマンス、
トークイベント、朗読など様々なイベントを開催いたしますので、下記よりぜひ詳細をご覧ください。

会期

2014年02月28日 (金)~3月16日 (日)


場所


東京芸術劇場 アトリエイースト・アトリエウエストほか
東京都豊島区西池袋1-8-1






『津波、写真、それから』はこちらからお買い求めいただけます。 
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