『NEW TEXT』をインドの国立デザイン大学院(National Institute of Design)の図書館に寄贈いただいた鬼頭志帆さんより、現地からの報告が届きました。
鬼頭さんは現在、こちらのPhotography Design科にて、文化庁芸術家在外研修員として滞在制作と教育活動を行なっておられます。
(写真・キャプション:鬼頭志帆)*「NEW TEXT」はここまで遠く旅をしてきました。
インド、グジャラート州ガンディナガールのセクター7 郵便局
photo: Shiho Kito
やや大型の小包みのために直接現地まで配達されなかったそうで、最寄りの郵便局へ受け取りに行っていただいたとのこと。。お手数おかけしました...!
*大学院の校舎内の風景と図書室(画像の画面左下のあたりの窓が図書室です。)
photo: Photography Design, National Institute of Design, India
そうして、ようやく届けられたこちらの国立デザイン大学院は、インドで初めて写真に特化した大学院過程を始めた教育施設だそうです。
先日、こちらののブックデザインの授業にて『NEW TEXT』をご紹介いただいたそうで、その際の学生さんからのコメントが届きました。以下にご紹介します。
「Mamiyaの中判カメラで撮っていると聞いて、写っている高校生たちの瞬間の表情をより見るようになった。」
「トポグラフィックな視点にとどまらない撮り方をしているのが興味深い。」
「はじめはものすごくきちんと一枚一枚を見ていたけれど、これだけ量があるので途中からはちょっと飛ばして見るようになった。」
「写真集の一番最後に写っているガイ(男の子)がいい。(自転車置き場のような)彼らの立っている場所も垣間見えるのは、写真として面白い。」
*写真集を見るPhotography Design科の大学院生たち
photo: Shiho Kito
また、インドでの彼らの制服談義にも花が咲いていたとのこと。
ルーズソックスをはいている女の子たちの写真を見て、インド南部のチェンナイという街のボーディングスクール(寄宿学校)に通っていた子がひと言、
「インドの東北部(中国に近いあたり)から通ってきていた女の子たちが、こういうのはいてたのを思い出した。たしか2004年とかそのくらい。彼女たちはインドの一般的なファッションセンスとはちがって、おしゃれだった。」
どの意見も大変興味深いですね。日本から遠く離れたインドという地で、『NEW TEXT』を見た方から色んな話題が出ている。自分が思わぬ所への写真集の広がりを感じることができて、それはとても嬉しいです。鬼頭さん、ありがとうございました!(小野)