『出来事と写真』
畠山直哉・大竹昭子
畠山直哉・大竹昭子
2,000円+税|128×188mm(四六判)|258ページ|並製本
デザイン:五十嵐哲夫
デザイン:五十嵐哲夫
Dekigoto to Shashin
Naoya Hatakeyama, Akiko Otake
Naoya Hatakeyama, Akiko Otake
2,000JPY|210 × 297 mm|192 page|softcover
Design : Tetsuo Igarashi
Design : Tetsuo Igarashi
ISBN:978-4-86541-039-6
Published in February 2016.
Published in February 2016.
Out of stock
About Book
東日本大震災から4年にわたり、写真家 畠山直哉と文筆家 大竹昭子が重ねた対話。
人の力の及ばない出来事に写真家はどのように巻き込まれ、
未来にどのような希望を見出したのか。
都市と自然と人間との関係を写真に表象してきた畠山直哉は、東日本大震災で故郷 陸前高田が被災したことを契機に、その圧倒的な「出来事」を必然的にテーマとするようになった。ふるさとに通い、刻々と移りゆく現実を写真に撮りながら、写真家は考え続け、自身も変化していった。
2011年11月から始まった大竹昭子との対話は実に4年にわたり、起伏を孕んだ。偶発的な出来事と人間と写真----さまざまな問いを通じ、時間を重ね、その関わりが浮かび上がる。そして、写真とは何かという通底する問いかけは自ずとジャンルを超える力を帯び、アートや歴史、種々の事象へと話題は及んだ。
世界の混沌に直面しながら生じる問い、切実に差し出される言葉。『出来事と写真』は、終わりのない未来への対話である。
(目次より抜粋)
「ナチュラル・ストーリーズ」展のこと
自分の身を差し出す覚悟で
破壊されたふるさとにカメラを向ける瞬間の感情
人間は人間を超えたものがないと元気が出ない
写真に倫理はない
出来事に巻き込まれながらよく見てみたい
写真には撮影者の身を現場から引きはがす性質がある
写真が目指すアンチ・オタクな生き方
個人の表現という発想を捨てる
被災地の写真を美しいと感じてしまう心にどう始末をつけるか
写真は未来のために撮られる
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Artist Information
畠山直哉(はたけやま・なおや)写真家。1958年岩手県陸前高田市生まれ。東京を拠点に自然、都市、写真の関わり合いに主眼をおいて作品を制作、国内外で活動している。1997年木村伊兵衛写真賞、2001年毎日芸術賞、2012年芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。2011年3月東日本大震災の津波で実家が流失、母を失う。以後故郷に通い撮影をつづけている。おもな著書に『LIME WORKS』(青幻舎)、『Underground』(メディアファクトリー)、『Atmos』(Nazraeli Press)、『話す写真』『BLAST』(小学館)、『気仙川』『陸前高田 2011-2014』(河出書房新社)ほか。2015年紫綬褒章受章
大竹昭子(おおたけ・あきこ)
文筆家。1950年東京都生まれ。上智大学文学部社会学科卒業。79年から81年までニューヨークに滞在、写真撮影、文筆活動をはじめる。ノンフクション、エッセイ、小説、写真評論など、ジャンルを横断して執筆。2007年よりトークと朗読のイベント「カタリココ」を開催している。また、2011年東日本大震災が起きた日の16日後の3月27日に「ことばのポトラック」をスタート、多くの詩人や作家がことばを持ち寄るイベントを定期的におこなっている。おもな著書に『眼の狩人』(新潮社/ちくま文庫)、『図鑑少年』(小学館/中公文庫)、『彼らが写真を手にした切実さを』(平凡社)、『日和下駄とスニーカー』(洋泉社)、『ニューヨーク1980』(赤々舎)ほか。
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