モニーク・フリードマン作品集
アートディレクション : 豊永政史
Monique Frydman
Works by Monique Frydman
2,381JPY | 200 × 200 mm | 96 page | hardcover
Art Director : Seiji Toyonaga
ISBN : 978-4-903545-78-3
Published in February 2012
About Book
フランスを代表する現代美術家。
金沢21世紀美術館での個展に合わせ待望の刊行。
フランスを代表する現代美術家、モニーク・フリードマンの個展が3月20日まで、金沢21世紀美術館で開催中です。アジア圏の美術館では初となるこの展示に合わせ、カタログ「モニーク・フリードマン」を刊行致しました。
フリードマンは、マティス美術館(フランス)やエルメス財団ラ・ヴェリエール(ベルギー)をはじめとする各地での個展や、ポンピドゥ・センター(フランス)による「彼女たち@ポンピドゥ・センター」展への参加などにより、高い評価を確立している女性美術家です。1970年代終わりから作家活動を開始したフリードマンは絵画制作を中心に据え、色と光の表現をカンヴァス、顔料、パステル、紐、紙などの素材を用いて追求してきました。自身の身体と素材との親密で双方向的なダイアローグの中で浮かび上がっていく色やイメージには、時には作家自身も気がつかなかった自らのルーツや過去の記憶の断片が表出し、我々ひとりひとりの記憶や心をも揺さぶります。
本書は、金沢21世紀美術館の明るく白に満ちた空間との対話から生まれたインスタレーションや、これまでの代表作など、多数の展示風景を気鋭の写真家・豊永政史が撮り下ろし、作家へのインタビューやテキストともに同展を巡る充実の内容です。表紙に用いたシルクスクリーンによる触感や、鮮やかなイエローの発色、背から透けるさまざまな色、、、本それ自体がフリードマンそのひとを喚起するものでもあります。
<テキスト>
カミーユ・モリノー(ポンピドゥ・センター キュレーター)
吉岡恵美子(金沢21世紀美術館 キュレーター)
Artist Information
モニーク・フリードマン | Monique Frydman HP → http://www.moniquefrydman.com/1943年タルヌ県ナージュ(フランス)生まれ。現在、パリ、スナント(フランス)在住。トゥールーズ美術大学及びパリ美術大学で学ぶ。後に政治活動に傾倒するが、1974年に新しくスタジオを構え、制作活動を再開。
インド、オーストラリア、アメリカ、日本など、世界各地を旅し、様々な文化環境からも刺激を受ける。色と光の表現を狭義での絵画の枠を越えて探求する。近年は大型のインスタレーションや、建築と一体化するようなコミッション・ワークも手がけている。ポンピドゥ・センター(パリ国立近代美術館)など、重要なパブリック・コレクションに作品が収蔵。マティス美術館(2006年、ル・カトー・カンブレジ、フランス)やエルメス財団ラ・ヴェリエール(2008年、ブリュッセル、ベルギー)での個展や、話題を呼んだポンピドゥ・センターの「彼女たち@ポンピドゥ・センター」に参加。日本では、解体前の在日フランス大使館の旧庁舎を舞台に繰り広げられた企画展「ノーマンズランド」展(2009-10年)への参加が記憶に新しい。2009年、レジオン・ドヌール勲章受章。
Born in Nages in the Tarn region of France in 1943. At present, she lives and works in Paris and Senantes, France. She studied at the Ecole des Beaux-Arts in Toulouse and the Ecole des Beaux-Arts in Paris. She became involved in political activism but in 1974 established a studio in Paris and restarted here art career there. Travels to countries like India, Australia, America, and Japan gave her inspiration from a variety of cultural environments. Frydman has taken the expression of light and color beyond the framework of painting defined in a narrow sense. In recent years, she has produced large installations and undertaken commissioned works that are unified with architecture. Her work has been acquired by the Centre Georges Pompidou (Musée national d'Art Moderne) and other major public collections. Solo exhibitions at the Musée Matisse in Le Cateau-Cambrésis, France, in 2006 and La Varrière, The Hermès Foundation in Brussels, Belgium in 2008. She participated in the sensational group show, "elles @ centrepompidou" at the Centre Georges Pompidou. In Japan, she was recently included in the exhibition "No Man's Land" held in the old building of the French Embassy in Japan prior to demolition between 2009 and 2010. Frydman received the Order of the Legion of Honor in 2009.