アートディレクション:中島雄太(土間デザイン室)
企画/編集 : せんだいメディアテーク
Art direction : Yuta Nakajima
Edited and Published by Sendai Mediatheque
Published in April 2015.
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About Book
「想起」という言葉のまわりには、どうも「生命(いのち)」がつきまとう。
人と「記憶」の関わりを今こそ問いかける一冊。
せんだいメディアテーク機関誌『ミルフイユ』。 さまざまなイメージやメッセージや人々が層をなして重なり合う活動をその名前に託した機関誌の第7号は「想起の方則」です。
記憶することと忘却すること、または、記録物とそこから想起することの関係について、私たちの今日的な情報メディア環境のなかで捉えていこうとするものです。
「わたしたちは、なにかに誘われ、記憶がよみがえり、それを契機に引きずりだされてしまうあれこれが身体の中をめぐる、その瞬間を必要とする。そうして生命(ルビ:いのち)の生々しさに戸惑い、活き活きとした生気を感じる咄嗟、『わたし』は再び誕生する。もし本当にそうだとすれば、不確かながらも固有の『わたし』に出会いなおす、この唐突な『想起』にこそ、あらためて出会いなおしたい。」(序より)
[ 目次 ]
・Works:大田黒衣美(美術家)
・序 想起の方則 Ⅰ
・記憶と忘却のはざまで:野家啓一(哲学者)
・息をする:いがらしみきお(漫画家)
・石ころは、上から降ってこないし、湧き上がってもこない、:飴屋法水(演出家、俳優、美術家)
・「瞼の村」の写真:小原真史(IZU PHOTO MUSEUM研究員)
・徴候をディスプレイするーアーカイブ・アートとしての「記録と想起」展:香川 檀(表象文化論、近現代美術史、ジェンダー表象論研究)
・「記録と想起・イメージの家を歩く」展覧会写真記録
・喫煙所のスピリチュアル:澁谷浩次(音楽家、喫茶ホルン店主)
・自分の影を探す鷹とその影で休む鶏:大田黒衣美(美術家)
・メディアテークのこれまでとこれから:桂 英史(コミュニケーション論、メディア論)×鷲田清一(哲学者)
・セカンド・サマー・オブ・ラブ、イエス、アイ・リメンバー:野中モモ(ライター、翻訳、編集業)
・カメラ位置と信仰、あるいは狂気:酒井 耕(映画監督)×濱口竜介(映画監督)×藤井 光(美術家、映画監督)×清水建人(せんだいメディアテーク学芸員)
・「わいは死んだら星になる」ー懐かしい物語の始まり:山形孝夫(宗教人類学者)
・はじめての、あーかいぶ:佐藤 泰(前せんだいメディアテーク副館長)
・想起の方則2 記憶についておもういくつかのこと:鷲田清一(哲学者)
Artist Information
せんだいメディアテークとは?せんだいメディアテークは、2001年に開館した仙台市にある文化施設。世界的な建築家・伊東豊雄氏による設計と、「最先端の知と文化を提供(サービ ス)」「端末(ターミナル)ではなく節点(ノード)へ」「あらゆる障壁(バリア)からの自由」を運営コンセプトによりグッドデザイン大賞(2001年)を 受賞。図書館、ギャラリー、シアターなどを持ったこの空間で、これまでさまざまな展覧会や上映会、ワークショップなどが日々行われている。
Planning for the "sendai mediatheque" began in 1994. at the beginning, plans called for a multifunctional facility comprised of a library, gallery, visual media center that also contained services to aid the sight-and hearing-impaired. subsequently, plans changed so that instead of simply being a "mixed-use" facility, it was intended to encompass a larger sphere of functions that would allow the facility to operate as a unified "mediatheque" with common goals to respond to a continuously changing information environment and users' diverse needs. the "sendai mediatheque will gather, preserve, exhibit, and present various forms of media without being bound to form or type. this public facility for the 21st century will, through its various functions and services, be able to support the cultural and educational activities of its users.