溶け出す都市、空白の森 / Melting City / Empty Forest

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溶け出す都市、空白の森
金氏徹平
2,400 円+税 | 210 × 298 mm | 146頁 | 並製本
アートディレクション : 川名 潤
Melting City / Empty Forest
Photographs by Jun Kawana
2,400JPY | 210 × 298 mm | 146 page | softcover
Art Director : Jun Kawana
ISBN : 978-4-903545-41-7
Published in March 2009





About Book

横浜美術館での大規模個展も記憶に新しい注目の現代美術作家金氏徹平(1978年生)、初の作品集。

プラスチック製品、キャラクター人形、ゴム製のボール、電気コードなどの日用品から流木、雑誌の切り抜き、果てはコーヒーの染みまで金氏はそれらの日常生活で出会うような、特別ではないモノたちを使って作品を作る。

それらのモノたちは金氏によって定められたルールで積み上げられたり張り合わされたりして、それぞれがもともと持っていた意味や役割は無かされていく。

そうしてでき上がった空白の森に分け入って "よくわからないもの" と出会う驚きや戸惑い。

それこそが「アートを見る」面白さの原点ではないだろうか。


読売新聞(2009年4月2日付)記事より抜粋

どこに面白さを見つければいいのか?
ヒントになるのはカタログに載る作家の言葉。
積雪で見慣れた町が一変し、雪に覆われたものの意味や役割が抜けてしまうことが制作のヒントだったという。
確かに樹脂に覆われた物体の形状は、本来の用途が分からなくなった、奇妙なおかしさを感じさせる。
<中略>
むろん日用品の意味をずらす手法そのものは20世紀前半にさかのぼる。
ただし、往時のそれが夢に通じる意識下の世界を志向したのに対し、ここでの謎は樹脂の表面にとどまる。
日常と同じ平面で謎と驚きを作り出す手法に、現代的な感覚を見て取ることもできそうだ。

Book Previews

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Artist Information

金氏徹平 > HP

1978年 京都府生まれ
2001年 京都市立芸術大学美術学部彫刻科卒業
2001年 ロイヤル・カレッジ・オヴ・アート(ロンドン)彫刻科交換留学
2003年 京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科彫刻専攻修了


1978 Born in Kyoto
2001 Graduated from Kyoto City University of Arts, Department of Sculpture
2001 Joined Exchange Program at Royal College of Arts, London
2003 Completed the Master Course in Sculpture at Kyoto City University of Arts