小林紀晴 『孵化する夜の啼き声』 アートディレクション:田中義久 発行:赤々舎 サイズ:A4変型 ページ数:128 pages 並製本 Published in December 2019. ISBN: 978-4-86541-109-6 |
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About Book
ここ6年ほどのあいだに日本全国に40ほどの祭事、祭祀などを巡った。
小林紀晴
制度の創設と、さらに言えばその撤廃の瞬間に、人間は一瞬、自由な存在となる。
祭とは、いつ誰が始めたかわからない制度だ。それはいまに至るまで継承されているにせよ----むろん、まるで別物に変質しているかもしれないが----、大した理由もなく消滅するかもしれない。祭は、というか制度一般は、それを遂行するたびにそのさなかに、ただ一回の創設と撤廃の気配をつねに漲らせている。ある制度が始まる。ある制度が終わる。そこに自由がある。そこに個としての人間が立っている。写真の瞬間性が、それを捉えようとするのである。
収録テキスト 千葉雅也「僕は祭が嫌いだったーー制度について」より
Artist Information
新聞社にカメラマンとして入社後、1991年に独立。アジアを多く旅し作品を制作。2000-2002年渡米(N.Y.)。
著書に『ASIAN JAPANESE』『days new york』『kemonomichi』『Silence of India』『ニッポンの奇祭』『見知らぬ記憶』『写真で愉しむ 東京「水流」地形散歩』など多数。
1997年『DAYS ASIA』で日本写真協会新人賞、2013年『遠くから来た舟』で第22回林忠彦賞を受賞。