【Pre-Order】多和田有希『燃える水』

多和田有希『燃える水』


Book Design:西岡 勉

発行:赤々舎

Size:H285mm × W220mm
Page:208 pages
Binding:Hardcover

Published in October 2026
ISBN:978-4-86541-241-3

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About Book


多和田有希は、写真の表面を削る、焼くといったプロセスを通じて、「写真」という物体そのものに挑み、写真表現の可能性をラディカルに拡張し続けてきた作家である。

本書は、初期作から最新作まで、約20年にわたる多和田の実践をシリーズごとに収載する初のミッド・レトロスペクティブ。群衆や都市を撮影した大判プリントの表面を、消しゴムやニードルを用いて長い時間をかけて削る《WHITE OUT》では、像を消すのではなく、その奥にある見えない力に触れようとする。 また《I am in You》では、離れて暮らす母と娘が同じ波の写真を共有し、それぞれの場所で水の部分を電気ペンによって焼くことで、個人的な記憶を、家族の時間や他者の記憶へと開いていく。 多和田はこうした写真への身体的な介入を通して、個人的あるいは集合的な無意識、記憶、感情の領域へとアプローチしてきた。

近年は陶芸家・福本双紅とのコラボレーションによって、その実践を陶磁器へと展開している。写真を燃やした灰を釉薬として器に焼き付ける《Lachrymatory》をはじめ、写真の転写、身体の痕跡、土、水、火、焼成といったプロセスを通して、写真をイメージとしてだけではなく、消失し、変容し、別の物質へと移行していくものとして捉えている。

各シリーズには多和田自身によるコンセプト文を収録。さらに、ブルックリン美術館写真部門キュレーターのポリーヌ・ヴェルマールと、美術史家・美術批評家の伊藤俊治による論考を収載する。

初版は全冊にエディションナンバーと作家サイン入り。見返しに配された《I am in You》のイメージには、多和田と数名のコラボレーターが電気ペンを用いて一冊ずつ焼き加工を施し、それぞれ異なる痕跡を残している。


寄稿:伊藤俊治、ポリーヌ・ヴェルマール
インタビュアー:木村俊介


Related Exhibition

多和田有希 個展

会期:2026年9月22日(火) 〜11月7日(土)

時間:10:00〜18:00

会場:ALISON BRADLEY PROJECTS(526 W 26th St. #814. New York)

日月休み


Artist Information

多和田 有希

1978年静岡県浜松市生まれ。東北大学農学部応用生物化学科生命工学専攻卒業、カリフォルニア大学サンタバー
バラ校に交換留学。ロンドン芸術大学キャンバウェル・カレッジ(写真) 卒業。東京藝術大学大学院先端芸術表現専
攻博士後期課程修了(美術博士)。京都芸術大学教授。
写真を「場(フィールド)」として手でひらき、身体と情報の往復でイメージを編み替え、変容を立ち上げる実践を行う。
主な個展に、「YUKI TAWADA」(Alison Bradley Projects、 ニューヨーク、2026年)、「Poetry, Sci-Fi, Flesh and Spirit」(国際交流基金ベトナム日本文化交流センター、2025年)、「歌う船 ― THE SHIP WHO SANG ―」(空蓮房、東京2023年)、主なグループ展に「まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険」(ヒカリエホール、東京、2026年)、「I’m So Happy You Are Here: Japanese Women Photographers from the 1950s to
Now」(ICP、 ニューヨーク、2026年)、「Photography Now」(ヴィクトリア&アルバート博物館、2025年)、「トランスフィジカル」東京都写真美術館、2025年)、「I’m So Happy You Are Here: Japanese Women Photographers from the 1950s to Now」(アルル国際写真祭、2024)、「見るは触れる 日本の新進作家 vol.19」(東京都写真美術館、2022年) 、「ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち」(21_21 DESIGN SIGHT、東京、2018年)など。
作品は東京都写真美術館、スミソニアン国立アジア美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館に収蔵されている。
京都府在住。

[受賞]
2008
東京藝術大学大学院修了制作 サロン・ ド・プランタン賞
BMW–Paris Photo Prize for Contemporary Photography ノミネート、 カルーセル・デュ・ルーヴル、 パリ、 フランス

[主な所蔵先]
東京都写真美術館、東京
スミソニアン国立アジア美術館、 ワシントンD.C.、米国
ヴィクトリア&アルバート博物館、 ロンドン、英国


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